わが動的平衡とレジリエンスの思索日記

直腸がん、C型肝炎が完治し、これからが今までを決める、、という身の処し方を綴る
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ジープウェイレターという物語の力

戦後復興の影の立役者に違いない白州次郎「ジープウェイレター」という手紙をGHQの№2であったホイットニー准将に送りました。

重症患者を連想させる、壊滅的な敗戦国日本にあって、白州次郎だけは「一人立つ」の気概で、GHQと互角に渡り合い、サンフランシスコ講和条約のステートメントを作成し、今日の経済産業省の前身、貿易庁を立上げ、その初代長官になられた。

友人に、かつて大沢商会にいた人がいて、その会社の相談役?でおられた最晩年の白州次郎、その長身の姿を見た、と言っていたのを思い出します。


さて、今回のテーマは、その「ジープウェイレター」についてです。

連合国GHQが、戦前の体制の根幹をなす大日本帝国憲法を革命的に一新させようとする姿勢に対して、漸進主義を訴えるものでした。

GHQが作成した「マッカサー草案」に対して、「同じ目的を目指しますが、選ぶ道が違います」と、比喩を用いて、切りかえし、説得をはかるのです。

・・・同じ目的地を目指してはいるが、選ぶ道に大きな違いがあると考えています。
貴下(GHQ)の道はアメリカ的で、非常に直線的、直線的。
一方彼ら(日本の松本烝治の試案)の道は、曲がりくねった細長い回り道で、実に日本的なものに違いありません。
貴下の進む道をエアウェイ(空路)とするなら、彼らの道はでこぼこ道(確かに平坦な道のりではありません)のジープウェイといえましょう。
・・・と書きました。

手紙の後には、エアウェイとジープウェイの違いを、宝探しの地図のようなイメージ図まで掲げ、ニュアンスを伝える念の入れよう、を示されている。


この手紙がネライ通り、GHQに影響をあたえたかはわかりません。
が、この比喩に白州次郎の「物語力」(私の、とっさの造語です、、と思ったら、キーワード検索で出てきました)を感じます。

白州次郎は20代を英国ケンブリッジに留学し、高級車ベントレーに乗りヨーロッパ大陸旅行を敢行しました。

「曲がりくねった細長い回り道、でこぼこ道」という表現の中に白州が経験した、ドライブの土ぼこりを感じます。


私は、障害に直面したときこそ、その人の物語力がものいう、と信じています。

このブログを始めた動機は、昨年10月にスキル性胃がんによって亡くなった藤田憲一氏の物語力に拠るといえます。もうじき一周忌・・・

さて、2001年5月、18歳差の妻と籍を共にしたとき、次のような「ジープウェイレター」を引用した挨拶状を送りました。

6年目に入り、やや確認の意味で、つらつら掲げることをお赦しください。

・・・そもそも私たちは、およそ3年前、患者と看護婦というカタチで出会い、さまざまな相談を互いにしていくうちに、いつのまにか交際が始まり、本年2月14日に「一緒に年をとろう」と誓い合うこととなった次第です。
もとより私たちが歩むであろう道は、ジープウェイともいうべき曲がりくねったでこぼこ道と覚悟しておりますが、何より大事なことは互いに助け合い、根気よく二人の関係を続けることにあると思っております。



【追記】
8月9日、上述、大沢商会にいた友人から、メールが届きました。
了解を取り付けてませんが、その一部をここに掲げます。

「ご無沙汰です、WEB拝見してますよ。体重も順調のようでなによりです。
ひょっとしたら山口さんの挨拶状で白洲さんを思い浮かべた方がいるかもしれませんね。
(白州さんは当時大澤の会長でした)

たぶん「ジープウェイ」という表現は、車好きにとっても当然ながら、軍人にはリアリティのある表現なのかも知れません。

私には「GHQとジープ」はあの時代、象徴的な取り合わせ(しかも後部座席に日本のネエチャンが乗ってたりして・・)と感じます。

彼の意図は明白でしたが、残念ながら決定打にはなりませんでしたね。」

ありがとうございました、無断転載、お赦しあれ。

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