わが動的平衡とレジリエンスの思索日記

直腸がん、C型肝炎が完治し、これからが今までを決める、、という身の処し方を綴る
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宮本輝、父との対話

去年ETV「知るを楽しむ」でとり上げられた宮本輝の話、です。

父親との“最後の対話”は、とても印象深いものがありました。
連絡が途絶えていた父親が、突然、寒い冬の日に訪ねて来て、
息子に金を出させるカタチで、屋台で飲むのです。

そして、
お前を過分に期待した自分が悪かった、
そんな父親をどうか許しておくれ、、と詫びをいれてきたのです。

当然、息子としては悔しくてたまらない。
けれど、半年後、父親は精神病棟で亡くなる。

のちのちになって、

まてよ、チクショー、やられた、、
あのオッサン、最後に大芝居をうってきたんだ、、

と宮本輝は気付いたいう。
その表情は大団円のドラマを心の底から述懐している感じでした。

その大芝居の中で、
「おてんとうさまばかり追いかけるなよ」という話も、
一人息子の宮本輝に言われたのではないか、と想像します。

それは、エッセー集「血の騒ぎを聴け」に出てくる父親の言葉なのですが、
次の文章がいい・・・

・・・・

自分は、日の当たっているところ見て、いつも慌ててそこへ移った。
けれども、辿り着くと、そこに日は当たっておらず、暗い影になっている。
また、焦って走る。行き着いて、やれやれ思ったら、たちまち影に包まれる。

振り返ったら、さっきまで自分のいた場所に日が当っている。
しまったとあと戻りしても、同じことだ。

俺はそんなことばっかり繰り返して、人生を失敗した。
ひとところに場所を定めたら、断じて動くな。そうすれば、いつか自分の上に太陽が廻ってくる。

おてんとうさまばっかり追いかけて右往左往するやつは必ず負ける


・・・・・・
全く、その通り、痛く痛く感じ入りました。

人づてに、ユーミンは
「今ラップが全盛だからとそれに追随しようなどどしてはいけない」
と言っていました。ブレてはいけないということですね。

ちなみに、芥川賞作家では、宮本輝と森敦が好きです。

宮本輝氏は糖尿病と闘っていることを最近知りました。

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