わが動的平衡とレジリエンスの思索日記

直腸がん、C型肝炎が完治し、これからが今までを決める、、という身の処し方を綴る
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酒粕とココナッツミルクと豆乳のスクランブル

1.このところ朝はドリップコーヒーを飲んでいる。肝臓がん予防にいいと疫学的なエビデンスがあると聞いたからだ。それと、、2010年5月に直腸がん手術を行い半年過ぎた頃に、酒粕に無調整豆乳を入れてスクランブルして、2分間チンして飲むようになった。気に入った。以来5年になろうとするが、全く飽きない。

2.今は、酒粕豆乳ドリンクに、さらにココナッツミルクと甘い米麹を入れて飲むようになった。これがまたいい。気づいたのだ。少しずつ腸内環境を改善するには原動力になるものが必要ではないか、しかもそれは発酵がキーワードで、いい意味の常習性があり、かつ持続可能な低廉なものでないとダメ。それを漢方薬のように混ぜ合わせて飲む、それだけの気づきに過ぎない。

3.作家平野啓一郎は、分人という人間観で小説「ドーン」を書いている。読んで時間をおいてみると、そこから日本は個の文化ではなく、関係性の文化だと感じとれた。どうも何十億という年収をとる米国CEOたちの企業文化は、日本人である私たちの理解を超えてしまう。

4.新聞の切り抜きで、1995年頃の映画監督の伊丹十三さんが日経新聞に書かれたコラムの切り抜きが本に挟んであった。全文を載せる。

森有正「経験と思想」(岩波書店)について
私たちは言葉でできている。したがって自分について知るためには言葉について知らねばならない。逆に言うなら、言葉というものをとことん考えてゆくことが、われわれを、自分についての深い洞察に導く。

森有正さんはパリに在住して外国人に日本語を教えているうちに、次のことに思い当たった。
つまり、日本語では「ジス・イズ・ア・ブック」という言表が不可能である、というのである。
「ジス・イズ・ア・ブック」にあたる日本語は「これは本だ」「これは本です」「これは本でございます」等々であるから、仮にそれを「これは本です」と訳した場合、「これは本だ」ではぞんざいすぎるし、「これは本でございます」では丁寧すぎるという計算が働いていたはずである。

つまり、「これは本です」という言い表しは客観的三人称に見えて、それ自らのうちに相手との関係を宿してしまっている二人称の世界にすぎない、というのだ。このことから森有正さんは、日本人というのは最小単位が二人であるという絶望的な結論に到達する。

日本人には一人という経験はない。私というのは相手にとっての私、すなわち「汝の汝」にすぎない、というのである。どうショック?でもね、もしこれがショックだとしたらね。そのショックを大切にすることだろうね。

十年、二十年胸の中に黙って転がしておくことだろうね。それはやがて君の人生の中で色づき、発酵して、やがて森さんのいう「経験」ー君にしか見えない世界ーをもたらしてくれるかもしれないんだからね。


以上。切り抜きしたときから20年が過ぎた。かつて森有正の本を多少読んでいたことを思い出す。体験と経験の違いをつづられいた、、体験より経験の方が優るといった主張だったかな、あと毛沢東をリスペクトしていたし、定義集だったか書いたと言っていた本はマボロシだった。もう曖昧であり、腹に落ちていない。なんでこのコラムを切り抜いたのか、思いだせない。共感があったわけではない。日本人に一人という経験はなくて結構じゃないか、、森有正のいう一人称の世界は、米国CEOたちが重なって見える。なぜ二人称の日本語に絶望しなきゃならないのか、解せない。脚光は、森有正の「個人」から平野啓一郎の「分人」に移っている。

5.平野啓一郎は問題は「個人」という概念にあると考える。そして、「個人」とは英語"individual"の翻訳(ほんやく)であり、語源のラテン語では「分けられない」という意味だったと解説。さらに、それが一人の人間を指す「個人」という意味に変化した背景にキリスト教という一神教の伝統を挙(あ)げる。つまり、神が一者であるからこそ、それと向かい合う人間も、唯一(ゆいいつ)の「本当の自分」でなければならなかったと解説する。キリスト教徒である森有正の絶望と論理的に符合する。

5.日本は分人の社会。このブログも前は「ですます調」で書いていた。読み手を気にしていたからだ。だが今は主に、未来の自分と内奥の自分を意識して書いている。そうしないと書き続けられない。わが分人である彼ら?に伝われば、それで十分なのだ。自分たちの中に、表層の自我とは別に、内奥の自我さらにがんの自我など、己心の世界内で、二人称のような関係があると、病気を通じて何度も実感したからだ。このことは何度でもくりかえし書くだろう。



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