わが動的平衡とレジリエンスの思索日記

直腸がん、C型肝炎が完治し、これからが今までを決める、、という身の処し方を綴る
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植木雅俊先生の著書とシンクロニシティ

1.区議会議員選挙の最終日、選挙カーの声は聞こえてこない。この区は、70人立候補して50人まで。20人は落選する。モモの散歩に出ると、公園に貼り出された掲示版を見るようにしている。区議会議員という「公共圏」の職業人になりたい人たちなのだろうが、スペシャリストは稀有だな、、

2.昨日から植木雅俊著『仏教、本当の教え』(中公新書)を読み始めた。読みこんでいくと、霧がはれていく爽快感が味わえ、不思議な感覚になる。「そうだ、そうだ」と想いあたる、想起する感覚に近い。アマゾンのレビューに「植木ワールド」と評する人がおられた。やはり、植木雅俊先生は、現代の鳩摩羅什のように思えてくる。鳩摩羅什が現代に生まれて、法華経の現代語訳は、実はこうなんですよ、と示されたのではと。サンスクリット語の原典から翻訳は、仏教史上、画期的な出来事だ、と思えてならない。

3.なかでも、深く感動したことは
①妙法蓮華経の題号について「正しい教えの白蓮」の訳は誤りであり、「白蓮華のように最も勝れた正しい教え」と訳すべきであること。
②妙とは「最も勝れた」という意味であること。
③白蓮華の意味に「トラのような勇敢な人」が汲み取れること。
まだ、読書の途中なので、ひとまずはここまで。

4.今朝、植木先生から、以下のコメントをいただいて、ビックリ仰天した。シンクロニシティ、共時性を感じた。
久しぶりです
久しぶりに、貴ブログを拝見しました。
安部龍太郎さんと私のことを書いてくださってありがとうございます。
『梵漢和対照・現代語訳 法華経』上下(岩波書店、2008年)を出版した後は、『梵漢和対照・現代語訳 維摩経』(岩波書店、2011年)に続き、『仏教、本当の教え』(中公新書、2011年)、『思想としての法華経』(岩波書店、2012年)、『仏教学者 中村元――求道のことばと思想』(角川選書、2014年)、を出版したのに続き、『梵漢和対照・現代語訳 法華経』の現代語訳だけを取り出して、日本語として読みやすい文章に改めた『サンスクリット原典現代語訳 法華経』上下(岩波書店、2015年)を出版しました。


「私のことを書いてくださって」とあったが、単に、コピペしただけなので、恐縮してしまった。逆に一度もお会いしていないにも関わらず、私を覚えてくださっていたことに驚きを禁じ得ない。

日本の知性の殿堂である岩波書店から本が出ていることの意義は、間違いなくずっと残り、日本の古典になる、ということと同義だ。

それにしても、すごい仕事を持続的にされておられる。よく、一流のスポーツ選手が「ゾーンに入る」という言葉を使って、高い集中状態で仕事に没頭する様を説明する。時間がゆっくり流れ、自分を俯瞰してみるもう一人自分が現れるともきく。世阿弥の「離見の見」はゾーンのことと同じかもしれない。

そして植木先生の場合、長い歳月をかけてずっとゾーンの中に入っておられるのではないか、と推察する。

5.法華経の中に「一心欲見仏 不自惜身命」という十文字がある。読じゅする度に、この十文字はデカルトの「コギトエルゴスム 我れ思う 故に我れあり」に対応し、かつ、はるかに超える言葉に思えて来る。いつか、植木先生に質問しようと思っている。唐突だが、今、「現証にしかず」という日蓮の言葉が浮かんだ。

6.26日の昼、植木先生から読解の誤りのご指摘を、以下の通り、いただいた。とても恐縮した。

4月25日付のブログに
 ③白蓮華の意味に「トラのような勇敢な人」が汲み取れること。
とありましたが、これは誤りです。
 サンスクリット語でプンダリーカ(白蓮華)やヴィヤーグラ(トラ)などの16の単語は、複合語の後半に来て、前半の語を譬喩的に修飾するという特別の用法があるということを書いたところですが、サッダルマ(正しい教え)とプンダリーカの複合語、サッダルマ・プンダリーカは「白蓮華のような正しい教え」となります。その際、「白蓮華」と「正しい教え」に共通するものは、「最も勝れている」ことであり、そのことが譬喩の内容であり、それを訳に反映して「白蓮華のように最も勝れた正しい教え」となります。
 同様に、プルシャ(人)とヴィヤーグラの複合語、プルシャ・ヴィヤーグラは、「トラのような人」で、両者の共通性を反映して、「トラのように勇敢な人」となるというように、具体例を挙げたのであって、「サッダルマ・プンダリーカ」が「トラのように勇敢な人」なのではありません。


今しがた『仏教、本当の教え』を読了した。あらためて、誤った読み方をしてしまう自分の傾向性を反省した次第。きちんと読まねば。



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Comment

ご指摘、ありがとうございます。
編集
植木先生へ

ご指摘くださり、ありがとうございます。
さっそく追記の形で訂正し、先生の言葉をそのまま載せたいと思います。
誤りも、きちんと読みこめていない様を忘れないよう、自戒の意味で、
そのままにしておきます。

2015年04月26日(Sun) 18:03
誤りの訂正
編集
4月25日付のブログに
 ③白蓮華の意味に「トラのような勇敢な人」が汲み取れること。
とありましたが、これは誤りです。
 サンスクリット語でプンダリーカ(白蓮華)やヴィヤーグラ(トラ)などの16の単語は、複合語の後半に来て、前半の語を譬喩的に修飾するという特別の用法があるということを書いたところですが、サッダルマ(正しい教え)とプンダリーカの複合語、サッダルマ・プンダリーカは「白蓮華のような正しい教え」となります。その際、「白蓮華」と「正しい教え」に共通するものは、「最も勝れている」ことであり、そのことが譬喩の内容であり、それを訳に反映して「白蓮華のように最も勝れた正しい教え」となります。
 同様に、プルシャ(人)とヴィヤーグラの複合語、プルシャ・ヴィヤーグラは、「トラのような人」で、両者の共通性を反映して、「トラのように勇敢な人」となるというように、具体例を挙げたのであって、「サッダルマ・プンダリーカ」が「トラのように勇敢な人」なのではありません。
2015年04月26日(Sun) 11:48












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